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証人はブルカをとって 地方裁判の指示に賛否両論

ブルカ.jpg西オーストラリア州地方裁判所の裁判官によるイスラム教徒の女性証人に対する指示決定が、世界の注目の的となっている。イスラム教徒の女性が身にまとっている頭から顔をすっぽりと覆うブルカについて、法廷で証言する際にはブルカを着用せず、素顔で臨むこととした。

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イスラム教徒の女性が身にまとうブルカは、フランスをはじめ欧州諸国で公共の場での着用を禁止する動きが進む中、宗教や文化、価値の自由選択の視点から、移民社会オーストラリアでも議論の対象となっている。そうした中での今回のWA州地方裁判所の判断は、国内外からの注目を集めている。発端は、元イスラム教系女子校運営責任者に対する、生徒数の水増し申請と政府補助金の不正受給による詐欺罪の裁判で、証人としてイスラム教徒のタスニームさん(36)が証言台に臨んだ際に、被告側弁護士が、裁判員は証人の表情を見て確認する必要があると要求したもの。同要求に対して、ショーナ・ディーン裁判官が、今回の裁判に限る特例として、次回タスニームさんが証言する際には、ブルカを外して臨むようにと指示した。メディアによる世論調査によると、地元一般市民の8割近くが今回の決定を支持する一方、国際法に関する専門家からは、証人の人権保護に抵触するといった否定的な見解も上がっている。

オーストラリア人の中には、ブルカは女性の権利と自由を剥奪するものだとの視点で、国内の価値観や文化にそぐわないとして、その着用を禁止すべきだと考える人も少なくない。ただ、こうした見解を抱く人々は、その文化的背景や歴史に特別な意味をなす民族衣装とアイデンティティーの関係を理解する上で必要な習慣や価値観を持さない人が多いのも現状。現代にあってブルカは、テロリストが顔を隠すための隠れ蓑ともなりうる点で議論の対象となるのは自然な流れといえるが、イスラム教徒女性としてのアイデンティティーとブルカの関係について、一方的に否定したり無視したりするのは傲慢なような気がする。

 


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