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豪州在住32年 強制送還の2日後に薬物中毒死 

CELUSA3.JPG32年におよび豪州で暮らしてきた英国スコットランド出身の男性(43)に対し、豪州政府は同男性が殺人の罪を犯したことを理由に、ビザ規定の人物審査に抵触したとして永住資格を否認、強制送還の決定を下した。この男性は帰国後2日目に、薬物らんようにより中毒死したことが分かった。

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もはや身寄りも頼れる知人も誰もいない国に送還され、帰国間もなく薬物中毒死したアンドリュー・ムーアさんは、市民権を取得することなく、永住ビザで豪州で暮らしてきた。ムーアさんの息子らは、強制送還の決定を下した豪州政府に対して、ムーアさんが精神的にも肉体的にも深刻な健康問題を抱えていることを訴え、送還後に予想される状況への理解を求めた経緯がある。豪州政府は、市民権を有する豪州国民を保護する義務を有するが、そうでない永住ビザによる居住者に対してはこの範囲ではないとして、今回のムーアさんの死に対して、責任を問われるものではないとしている。死体で見つかったムーアさんのポケットの中には、豪州政府から支給された約700ドルの所持金が入っていたという。人権活動団体からは、ムーアさんの健康状態を考慮し、豪州政府はムーアさんに付き添い、送還先での生活基盤確保を支援するなどの援助をすべきだったという声も聞かれる。

ちなみに、いつか、香港出身の移民と市民権取得に対する、日本人永住者と中国人移民の感覚の違いについて話し合ったことがあった。香港出身の移民は、永住権取得とともに市民権を取得し、豪州国民として豪州国籍を持つことに抵抗はないが、日本人の場合、あくまで日本国籍を優先し、永住ビザ取得後も市民権をとる割合は低い。「市民権をとることによって、日本の国籍を失うのは避けたい」というこちらの見解に対して、その香港からの移民は、「豪州政府は市民権を有する国民は守ってくれるが、そうでない永住者は簡単にビザをキャンセルし、送還する権限を有しているのですよ」と話していたのが、とても印象的だった。 

 


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