変わるオージー像 労働時間は長く、広い庭よりベランダで満足

ユーカリの大木が当たり前のように庭にあり、広々とのみのびと、ゆったりのんびりの生活環境を謳歌してきたオーストラリアの平均的国民像は、10年後にはすっかり様変わりしているかもしれない。

ビジネス情報分析業者IBISワールドがこのほど発表したデータによると、オーストラリアは主要都市への人口集中加速により、かつて一戸建ての家を持つのが当たり前の市民の夢であったが、もやはあたわず。多くの人々が高層マンションに憩いの我が家を求め、広々とした自宅庭でバーベキューを楽しむ光景は、珍しいものとなりそうだ。スポーツ天国の誉れも、労働時間の延長や失業率の低下による労働参加率の向上で、余暇の時間を手軽に楽しめるビデオゲームに当てる人口が増える。こうしたビデオゲーム愛好家の平均年齢は30歳。全体の45％を女性が占めるという。テレビや競技場でもっとも観戦者の数が多いのはオーストラリア・フットボール・リーグ。チームスポーツの中で人気のあったラグビーやクリケットに代わって、サッカーやネットボールの競技人口が増えている。IBISワールドによれば、2020年には、もはや古きよき時代のオージー像はすっかり様変わりしているようだ。