鹿狩り中の悲劇 間違って仲間に撃たれ男性死亡

ビクトリア州の山中で7月25日、兄弟と友人の3人で猟をしていた男性（19）が誤って仲間の猟銃で撃たれ死亡する事故があった。

 

男性は、森深い山中で動物をおう間にほかの2人と離れ、鹿と間違われてライフルで撃たれた。仲間の一人が現場から歩いて地元の農家に助けを求めた。通報を受けて警察と救急隊が1時間半ちかくかかって現場にたどりついたが、男性は死亡が確認された。

出して～！ 炎天下 車の中でクラクションを鳴らし続けた犬

米国ペンシルベニアからのニュース

ペンシルベニアの町で６月、炎天下に車の中に置き去りにされた犬が、クラクションを鳴らし続けて助けを呼ぶという出来事があった。当日の気温は３２度。ラプラドールのマックスの飼い主は、愛犬を車に乗せて買物に行き、帰宅。車の中から買ったものをおろして家に入ったが、マックスが乗ったままであることをすっかり忘れてしまった。しばらくして、外で車のクラクションがなるので、何度か窓から外の様子をうかがったものの変わった様子もなく、そのままにしておいた。小一時間ほどたって外に出てみると、マックスが運転席に座って、クラクションを鳴らしていたのに気がついた。飼い主は慌ててマックスを車から出し、水をやり、冷たいタオルで体を冷やし、獣医に連れて行った。診断の結果、マックスは暑さで息があがっていたが、特に異常なくすぐに回復したという。

ブルーマウンテンで単独女性ハイカー襲われる 容疑者は逃亡中

ブルーマウンテンで山道を一人で歩いていた女性（29）が、何者かに刃物で切りつけられる事件があった。女性が襲われたのは、６月２６日午後４時半ごろ。ブラクスランド地区の山道フローラベラ・パスで、見知らぬ男に切りつけられ、首や手に裂傷を負った。（防犯カメラに映った容疑者）

のど周辺と手に防御傷を負った女性は、自力で山道から抜け出し、警察に通報。搬送された地元病院で緊急手術を受け、現在、集中治療室で治療を受けている。警察は、道路交通局管理の防犯カメラの記録から、容疑者と思われる男の画像を公表。２８日現在、依然として男の行方は分かっていない。被害者の女性の証言から、男は１８０cmほどの痩身で、手や腕に多数の刺青がある。現場付近で３週間ほど前からキャンプをしていた男に似ているとの情報もあり、警察は、容疑者を見かけたらすぐに通報するよう周辺住民に注意を呼びかけている。

 

 

iPadフィーバー豪州上陸 開店前から長蛇の列

米アップルの新型情報端末iPadが5月28日午前8時、豪州国内のアップルストアでも販売開始となった。シドニーのジョージストリートにある同店舗前には、氷雨の中、前日から陣取るアップルファン数百人が並んだ。（写真はシドニー・モーニング・ヘラルド紙電子）

ジョージストリート店で一番乗りでiPadを手にしたのは、ラルール・コドリさん（21）。24時間前から並んで開店を待った。シドニーで新に開店したボンダイ・ジャンクション店の一番客は、豪グーグルで働くジェームス・ポリーさんで、前日の朝の9時から並んで待っていたという。ポリーさんは、メディアのインタビューに、「先行予約が始まったときは欲しいとは思わなかったが、販売日直前に急に決心した」と答えていた。豪州では、主なメディアや大手銀行、書籍販売店などが積極的なiPad導入の態勢となっている。

 

世界の都市生活クオリティー比較 シドニー10位 メルボルン18位

2010年度マーサー生活クオリティー調査で、シドニーは世界第10位、メルボルンは同18位に評価された。1位はオーストリアのウィーン。ついで、スイスのチューリッヒ、ジュネーブが続いた。

グローバル市場調査大手マーサーが米国ニューヨーク市を基準として、世界の主要221都市の指数を割り出し、住み良さを比較、順位付けたもの。評価項目は、行政や社会経済、環境、ヘルス、教育、交通など39を設定している。基準となるニューヨーク市の指数100とし、シドニーは106.3、メルボルンは104.8だった。豪州の主要都市は上位40位にランク入り。パース21位、キャンベラ26位、アデレード32位、ブリスベン36位だった。ちなみに、隣国ニュージーランドのオークランドはカナダのバンクーバーと並んで4位、首都ウェリントンは12位だった。

個人破産 過去4年で34％増 主に中産階級

豪州における個人破産の申請数は08/09年度、2万7,520人で、過去4年で34％増えた。個人破産に占める中産階級の割合が増える現象が見られる。メルボルン大学会社・証券法研究センターの調査結果で明らかになった。

同センターのイアン・ラムゼイ博士らが中心となってまとめたリポート「豪州における個人破産」によると、個人破産の数は、過去20年で300％増加。同期間の人口増加率をはるかに上回る上昇率のほか、中産階級が占める割合が特に増えているという。同博士によると、こうした増加の主な要因として、住宅ローン返済計画と実質経済力の想定外の格差、クレジットカードの無計画な利用があげられるという。

億万長者通り急増 シドニーは58％増

道路別でみた住宅価格の中間値が100万ドル（約8千万円）を超えるシドニー市内の通りの数は、5,347ヵ所で、去年の3,367ヵ所から58％増えたことが分かった。不動産市場調査会社レジデックスの調べで明らかになった。

シドニーの住宅価格中間値がいまは65万1,500ドル（約5,200万円）。今回のデータに基づくと、同中間値が100万ドルを超えるのは、全通りの19％に達するという。最高は、エリザベスベイ地区のビリヤードストリートで、この通りにある住宅価格の中間値は1,780万ドル（約1億4千万円）。シドニーについで、億万長者通りの数が多いのはメルボルンで、4,222ヵ所。全国では、11,813ヵ所となった。

メルボルン市街地でバスジャック未遂

メルボルンのエセンドン駅前で５月２０日午後５時４０分、ケイラー・パーク行きバスに乗り込んだ男が、運転手の首にナイフをつきつけ、バスを乗っ取ろうとする事件があった。男はかけつけた警官の発砲を受けて負傷し、逮捕された。運転手や乗客にけが人はいない。

バスに乗っていた目撃者の話によると、長身で痩せた男が、ポケットナイフを手にバスに乗り込み、運転手にナイフをつきつけた。当時バスに乗っていた乗客約２０人は、バスの後方のドアから避難。男は運転手を席から引き摺り下ろし、バスを乗っ取ろうとしたが、事態を察知した別のバスの運転手が男を阻止。通報でかけつけた警官が、抵抗する男に発砲。銃弾を受けて倒れた男を取り押さえた。男は病院に運ばれ手当てを受けているが、命に別状はないもようだ。

救急センター婦長殺害 容疑者逮捕 米国人元同僚

シドニーロイヤルノースショア（RNS)病院救急センターに勤める婦長が殺された事件から３週間、地元警察は５月２０日、元同僚で米国出身の男性看護師ウォルター・カイラン･マーシュ容疑者（49）の逮捕に踏み切った。事件後、重要参考人として警察の事情聴取を数回受けた同容疑者は、この間、身の潔白を主張し地元メディアの取材に応じたりしていた。

ミシェル・ピーツさん（当時58）は４月２７日夜６時半ごろ、病院での勤務を終え、買物をしてチャッツウッドの自宅に戻ったところ、玄関先で何者かに刃物で襲われ死亡した。首や顔に複数の切り傷や刺し傷があった。事件発生当時、犬の散歩で通りかかった近所の住人が、リュックをかついだ男が現場を去る姿を目撃。警察ではこうした目撃情報や防犯カメラの記録をもとに、捜査を実施。ビーツさんの傷が、首や顔に集中していることや、事前に自宅のブレーカーを落として防犯装置のスイッチが切られていたことなどから、怨恨による計画的な犯行との見方を強め、被害者の職場を中心とした人間関係が捜査の対象となっていた。正看護師としての資格を有するマーシュ容疑者は、米国で陸軍に従事した経緯があり、ビーツさんとの面接をへてRNS病院がビザのスポンサーとなることで渡豪、同病院で勤務。同雇用契約は１年間で、ビーツさんはマーシュ容疑者との契約更新を認めなかった。警察の取り調べに対して同容疑者は、時間発生当日は買物などをし、午後７時ごろ、チャッツウッド駅で妻と待ち合わせしていたと供述している。

運転中に急死 誰も気付かず１０時間放置 アデレード市内で

アデレード市内で５月１７日、運転中に心臓発作を起こして急死した男性（72）が、通行人や車など通行量の多い交差点付近に関わらず、誰にも気付かれずに１０時間近く放置されていたことが分かった。

男性の車はジェルビンガム通りとメルボルン通りが交差るにぎやかな通りのわきに、ハザードランプをつけたまま停車していた。午後７時ごろ、通行人が車の中の男性の異変に気付き、通報。救急隊がかけつけたときには、すでに死後硬直状態だった。男性の家族が、当日午前９時の病院での予約に車で出かけたまま帰宅しないことを心配し、警察に届け出ていた。

技術独立移住ビザ職能リストを厳選 400職種から180職種へ

クリス・エバンズ連邦移民相は、新たな移民政策の一環として、技術独立移住ビザ（General Skilled Migration)の申請資格を認める新規職能リストを公表した。理容師や調理師など、これまで特に永住志願の留学生にとって比較的容易であった永住資格取得への道は閉ざされ、医者や看護師、エンジニア、溶接工など、高度な専門職に絞って門戸を開く。

今回の発表は、2008年末の世界金融恐慌を発端に、移民受入枠をより厳選し国民の労働環境秩序を維持するための連邦政府の方針として、前もって告示されていたものだ。07/08年度の技術独立移住ビザの発給件数は4万1千。このうち5千件が、理容師および調理師の枠での申請で、4分の３は、関連コースを履修した留学生が占めた。連邦政府は2008年、独立機関スキルド・オーストラリアを設立し、こうしたビザ申請の状況と、実際の職能需要状況の調査研究を依頼し、職能リストの更新作業を進めた。理容師や調理師のほか、ダンス指導者やピアノの調律専門家なども、これまでの職能リストから削除される。詳細は移民省のサイトから確認：http://www.immi.gov.au/skilled/general-skilled-migration/whats-new.htm

お犬様一匹にかける費用 ＄25,000超

ニューサウスウェールズ州に住む愛犬家たちが、犬にかける費用はその犬の生涯で2万5千ドル（約230万円）超に達するーーバンクウエストの最新調査。

愛犬にかける費用の半分は食費が占め、次いで獣医にかかる費用で、ほかにクリスマスプレゼントや犬専門の高級おやつなどの雑費にかけている。犬のトリミング代は、1回50ドル前後。愛犬家によっては1ヵ月に一度はトリミングに連れて行く。フルタイムで働く飼い主や、病気や怪我、高齢などで犬の散歩に行けない人向けの、犬散歩サービスもこちらでは人気だ。1回当たり30分の散歩で、1匹あたり20～30ドルのサービス料の設定だが、利用者はあとを絶たない。今回試算された経費の中には、当初犬を飼ったときの代金は含まれていない。ちなみに、ケルピー雑種12歳の我が愛犬は35ドル（約3千円）でフリーマーケットで売られていた。主食はもっぱら一袋8ドル（約700円）ほどの市販のドライフード。過去一番大きな出費は、頭に腫瘍らしきものができたときの生体検査で、約12万円。ほかに去勢、マイクロチップ、のみ・ティック防止などで、おそらくこれまでにかかった費用は総額約40万円。このうち約15万円が食費の内訳となる。参考になるかどうか。。。

 

 

 

 

受け継がれる戦争の記憶 アンザック・デーに見る豪州の素顔

4月25日アンザック・デーを迎えた豪州では、各都市、地方で戦争で犠牲になった人々への追悼と、現在の平和で自由な社会実現に向けて戦い貢献した人々の功労を記念する式典が開かれた。シドニーは珍しく冷たい雨で明けたものの、市内中心地のマーティンプレースで開かれた夜明けの式典には、老若男女数千人の市民が集い、静かな祈りが捧げられた。

第一次世界大戦時、オーストラリア・ニュージーランド陸軍部隊（ＡＮＺＡＣ）は1915年、トルコのガリポリで上陸作戦を展開。同部隊は多数の犠牲者を出し撤退を余儀なくされたが、95年たった今も、同部隊の功労は、誇りと勇気と友愛を基盤とした１つの国家としての豪州の礎をなすものとして、尊ばれ、語り継がれている。アンザック・デーとして、第一次世界大戦から現在のアフガン戦争に至るまで、一人ひとりの功労を称え、犠牲者を追悼する国の行事として、国内はもちろん、国外ではトルコのアンザック湾に面した地を中心に厳かで神聖な式典が開催されている。こうした式典に積極的に自主的に関与、参加する若い世代の多さやそのまなざしにはまた、オーストラリアという比較的新しい国の、いまだ成長過程にある社会のくったくのない明るさが垣間見られる。

 

2025年予測 豪州国民の半数を移民が占める社会に

2006年現在、豪州人口の4割は豪州国外出生、または親の世代のいずれかが国外出生の記録を有する中、15年後には移民が人口全体の過半数を占める社会になるとの見通しが示された。人口統計コンサルタント会社のマクロプラン・オーストラリアの予測。

マクロプラン・オーストラリアの今回の予測に先立ち、連邦政府はトニー・バークス人口相の新規就任を発表して間もない。同予測に基づけば、現行の移民政策と人口推移の傾向から、現在2,200万人の豪州の人口は2050年には3600万人に拡大する。同コンサルタント会社は、過半数を移民が構成する社会は、豪州の多様性、発展を支える上で歓迎できるとする見方を示す一方、国民の多くは、急激な人口増による変化や社会軋轢の懸念が強く、移民受け入れ枠の上限設定を設けるべきだと考えている。デイリーテレグラフ紙の電子投票によれば、回答者の9割超が移民受け入れ枠上限設定を支持している。

アジア発 振り込め恐喝電話にご用心

シドニーで、詐欺まがいの恐喝電話事件が増えている。バーウッド警察署の発表によると、このところ、「娘をあずかった。金を振り込め」といった恐喝電話を受けたという被害届けが目立つ。電話の主は、北京語や広東語を話し、海外から無作為にかけているようだ。恐喝の内容が、電話を受けた家族構成に合致しないなど、つじつまが合わないことが多く、詐欺だとすぐに分かるケースも多いという。

夏時間終了 秋色目覚め 季節はめぐる

夏時間を採用、導入している州で4月3日午前2時、時計の針を1時間遅らせ、今シーズンの夏時間（Day Light Saving)の終了を告げた。夏はゆき、昨日までより夜明けも夕暮れも、早々と訪れることを実感する季節が始まった。

豪州国内で夏時間を採用しているのは、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、タスマニア州、南オーストラリア州、首都圏特別区。次に夏時間が戻ってくるのは10月3日だ。それまで、例えばシドニーのあるニューサウスウェールズ州と日本の時差は1時間に縮まる。ちなみに、クインズランド州、西オーストラリア州、北部準州では夏時間は採用していないので、1年を通じて、日本との時差は変わらない。

自ら餓死を選んだ女性 尊厳死の是非を問う

ニュージーランドで、重度の身体障害をおった女性が、2週間以上にわたり自ら拒食し、絶命した。尊厳死のあり方や是非をめぐり、議論は絶えない。

首都ウェリントン在住のマーガレット･ページさん（60）は、1991年、脳溢血の後遺症で寝食すべてにわたり介護を必要とする重度障害者となった。病に倒れるまでは、スキューバダイビングやカヌーなどのアウトドアスポーツを楽しみ、子供向けの空手の先生としても活躍していた。マーガレットさんは2001年に完全介護施設に入所。今年に入り、このまま生き続けたくないという意志を固め、16日間にわたり食事や飲み物をとるための介助を拒否し、自ら衰弱死の道を選んだ。マーガレットさんの死を受けて、豪州の尊厳死擁護活動家であるフィル・ニック氏は、NZの地元メディアにむけて、「（餓死のほかに手段がなかったことは）大変に悲惨で、残念なことである。人は、もっと確実で苦しみのない尊厳死の選択肢を与えられるべきだ」と語った。一方、マーガレットさんと別居していた夫のバリーさんは、「妻はうつ病の治療が必要だった。介護施設から病院に入院し、強制的にでも食事を与えられるべきだった」とコメントしている。ニュージーランドでは、自ら判断能力がある場合、食事や治療を拒否する権利が認められる一方、自殺ほう助は違法と定められている。

 

 

豪州の人口増加率2.1％ 年間45万人超の拡大

豪州連邦統計局（ABS)の発表から、昨年9月までの1年間に、豪州の人口増加率は2.1%を記録したことが分かった。世界の平均1.1%を大きく上回る水準で増えている。

昨年9月までの1年間に豪州の人口は45万1,900人増えた。その大部分を、移民が占める。豪州の人口は昨年、2,200万人の大台を記録したばかりだが、周辺国を上回る人口増加率に、住宅不足やインフラ整備が間に合わないなどの状況を懸念する声も高まっている。州別の増加率を見ると、NSW州1.7%、QLD州2.7%、WA州2.2%、北部準州2.3％、VIC州2.2%だった。

オージーパパは頑張り屋 仕事・家事育児時間は優等生

オーストラリア人の父親は、他の白人系社会の国に比べて、1日あたりの仕事と家事育児にかける時間で上位であることが分かった。

ニューサウスウェールズ州大学のリン・クレイグ博士が実施した調査結果によると、オーストラリア人の父親の1日の仕事と家事育児にかける総時間は10～11時間で、デンマークの8時間やフランス、イタリア、米国の統計より多いことが分かった。ちなみに、5歳以下の子供のいる父親が1日に育児に費やす時間はフランスの父親が20分に対し、オーストラリアでは40分だった。一方、オーストラリアの母親がこうした役割に費やす1日あたりの時間も他国を上回り、フランスの100分に対し、160分だった。ワーク・ライフバランス研究の一人者として知られるクレイグ博士は、今回の統計に基づき「豪州では、父親の育児家事参加を啓蒙するのも大事だが、それよりも労働条件のよりよい整備が必要」と指摘。ちなみに、共働きで子供の世話に追われるシドニー・ノーザンビーチ在住の夫婦のコメントによれば、最近の傾向として子供のアクティビティーへの参加熱、豪州の家の大きさなどが、家事･育児の時間増にもつながっている。日本のように学校で放課後の部活動が行われるのでなく、学校とは独立した活動として、それぞれ個人の選択でコミュティー主催のスポーツクラブや習い事に参加する子供の送迎も、親にとっては子育ての重要な役割となっているのがこちらの現状だ。

電気代高騰 向こう3年間に60%増の見通し ＮＳＷ州

ニューサウスウェールズ（ＮＳＷ）州における電気料金は向こう3年間に64%まで高騰する見通しだ。連邦政府の温室効果ガス削減計画（ＣＰＲＳ）の影響に負うところが大きいと指摘される中、州政府は総額4800万ドル（約41億円）の補助費を充て、一般世帯への負担軽減を講じる計画だ。

今回公表された試算によると、ＮＳＷ州の一般的な世帯における電気代は向こう3年間に年間577ドル～918ドル高騰する見通し。同州政府はこうした動向を見据え、今年7月1日からの実施で、低所得層や学生、農家など、全世帯の3分の1に相当する対象世帯に大使、年間145ドルの還付を行うとしている。

盲導犬乗車拒否のタクシー運転手に罰金750ドル

シドニー市内で、盲導犬連れの客の乗車を拒否した運転手が連邦および州法違反で有罪判決を受け、罰金750ドルのほか、裁判にかかった費用2500ドルの支払を命じられた。

 

グラエム・インズ氏は昨年4月、シドニー市内のマーケットストリートで、盲導犬ジョーディーを連れ、タクシーに乗ろうとしたところ、運転手が犬はお断りと乗車を拒否。同氏は、弁護士で人権保護活動に従事する立場で、この運転手を提訴し、今回の判決となった。豪盲導犬協会ニューサウスウェールズ州支部の調査によると、昨年1年間に盲導犬とのタクシー乗車を拒否された人の割合は約3割で、特にシドニーでの同割合が高かった。同協会の広報担当によれば、こうした乗車拒否の背景には、タクシー運転手の法律に関する無知や習慣的な価値観の違いも要因となっている。盲導犬に関するコミュニティー向け教育担当者は、「タクシーの運転手の多くは、理解があり、協力的に対応してくれるのも事実」としたうえで、今回の判決がより広い啓蒙活動のきっかけになることに期待したいとした。

シドニー在住ノリーさん 性別不詳公認市民第一号

シドニー在住のノリーさん（48）は、その性別について、正式に男でも女でもないと認定された。政府発行認証書の中で、「性別不詳」の記載を得たのは、ノリーさんが初めてのケースとなる。

スコットランドで男児として生まれたノリーさんは、23歳のときにホルモン治療と性転換手術を受けて女になった。その後、ホルモン治療を中断し、男でも女でもない存在としての生き方を選択。政府は性転換した移民向けに発行している認証書の中で、ノリーさんを診察した政府指定医からの診断報告に基づき、性別は「Not Specified:特定しない」と記載。

文字通り、性別不詳のお墨付きを得ることになった。ノリーさんはまた、苗字のない名前だけで登録することを希望し、苗字の部分も空白となっている。「世の中にはきっと、性別不詳で登録したいと思っている人は、特に肉体的な根拠に関わらず、ほかにもいっぱいいると思うわ」とノリーさん。

受刑者に子犬を 豪介助犬育成の取り組み

豪介助犬協会では、過去約8年に渡り、将来介助犬として活躍するための子犬を刑務所に送り、受刑者に世話係を託している。同協会にとっても、受刑者たちにとっても、文字通りの"Win-Win Situation" (相互に得るものがある）の取り組みとして、好評を得ている。

「塀の中の子犬たち」の取り組みは2002年11月、当時のリチャード・アメリーNSW州受刑者収容サービス相が導入したもの。第一弾として2匹の子犬が同州バサースト郊外にある軽犯罪者向け刑務所に贈られた。子犬たちは約1年半の間、3段階のプログラムにそって、世話係の受刑者から、人間との信頼関係の構築を中心に、基本的なしつけや訓練をうける。同期間は、介助犬協会の専門スタッフが定期的に刑務所を訪問し、子犬の訓練を補佐したり、刑務所のスタッフや受刑者に必要なアドバイスなどを行う。子犬の世話係を担当した受刑者は、責任のある役割を果たすことの喜びと意義を学び、将来の更正や社会復帰にも大いに役立っているという。NSW州では現在、ほかに3ヵ所の刑務所でこうした取り組みが行われている。

 

介助犬の養成には、2年の年月と一匹あたり2万5千ドル（約200万円）の費用がかかる。介助犬の支給を希望する志願者には、無償で提供している。豪州国内では現在、約180人の障害者の人たちが介助犬の恩恵を受けている。一方、介助犬の養成は依然として需要に間に合わない状況で、協会では資金的援助やコミュニティーレベルのボランティア協力を募りながら、介助犬養成活動に力を入れている。

お金では男を信用してません 豪女性の５人に１人

オーストラリアの女性の５人に１人は、配偶者や恋人の男性に対して、ことお金や資産については信頼できないと感じているーー大手銀行の女性を対象とした市場調査部門の研究結果で明らかになった。

ウェストパック銀の市場調査「1000人に聞きましたー女性とお金」の結果に基づくもの。女性のほぼ２割が、共有財産の管理ではパートナーの男性を信用していないと答えた。金のことで相手の男性ともめる、パートナーがお金の無駄遣いをしている、パートナーと共同口座を開設していると答えた人の割合は、いずれも４７%を示した。心理学者のジョン・エイキン氏は、カップル同士がお互いの収入や支出について秘密にしておくことが、不信感の根源となると指摘。お金について率直に話し合うのは難しいことだが、潤滑なコミュニケーションに努めることがカップル同士の関係の健全維持には重要と解説した。

成田発カンタス便で豪乗客が暴力行為 シドニー空港で逮捕

成田発シドニー行きカンタス直行便で3月4日、オーストラリア人男性乗客が日本人乗客に暴力をふるい、女性乗員にも危害を加えようとし、ほかの乗員らに取り押さえられた。5日早朝、シドニー空港到着間もなく、連邦警察が機内に乗り込み、男を逮捕、身柄を拘束した。

逮捕されたのはシドニー・ボンダイに住むタマス・ハラツ（56）容疑者。3月4日午後8時過ぎに成田空港を出発したQF22便の中で、日本人乗客に暴行をくわえ、女性乗員に対して「殺すぞ」などと暴言をはき、危害を加えようとした。男は、飛行機の安全運行を妨げた容疑と、乗員に対する業務妨害を行った容疑で、逮捕された。有罪となった場合には、各容疑とも最長14年の禁固刑の対象となる。