仲間の死を悼むチンパンジー [その他]
病死した仲間の亡骸を、深い悲しみをたたえた沈黙で見送るチンパンジーの群れの姿に、一般に考えられている以上に、動物にも複雑な感情の動きと死への認識があるようだと、あらためて指摘されるきっかけとなっている。(写真は10月29日付デイリーテレグラフ紙電子より)
西アフリカのカメルーンにあるチンパンジー保護センターで、メスのチンパンジー、ドロシー(推定40歳)が心臓発作で死んだ。同センターでは、密猟の犠牲で母親を失い孤児となったチンパンジーが、村人によって保護、飼育されている。村人がドロシーの亡骸を埋葬するために手押し車に乗せて運び出そうとしたとき、チンパンジーの群れはまるでその死を悼むように、鳴き声一つあげず、静寂の中、肩を寄せ合って見送った。村人は「チンパンジーは普通、少しもじっとしていないし、いつも声を上げている。群れがあんなに長い時間、まったく沈黙し、動かない様子をみたのは初めてだ」とコメント。「死という意味をまるで知っているようだった」と語った。
人間以外の動物に、仲間の死を悼む行動が見られる例として、象は、死んだ仲間のそばを何日も離れず、特徴のある鳴き声や長い鼻でその死体を触ったりし、その悲しみを示すことが知られている。米コロラド大学の研究者からは、マグパイ(オーストラリアでもよく見かける白黒の鳥)で、仲間の死体に草をかけるような行動が観察されたとの報告もある。YouTubeには、車が行き交う道の真ん中で、事故で死んだ仲間の犬のそばを離れない野良犬のシーンが紹介されている。
上がり続ける住宅価格 マイホームの夢険し [経済]
オーストラリアの住宅価格は過去5年間で28.1%上昇し、今年第3四半期だけでも一戸建ては3.7%、集合住宅は3.4%上昇したことが分かった。豪州不動産モニターズらの最新統計に基づく。
都市別の住宅価格中間値を見ると、シドニー$569,061(約4,830万円)、メルボルン$487,246(約4,140万円)、パース$494,409、キャンベラ$511,820、ブリスベン$430,868、アデレード$421,765、ホバート$311,366。
一方、9月の新築住宅販売数は、11.4%増を記録した前月から一転し、4.5%下落した。特に下落が目立ったのはビクトリア州で12.7%減、次いでニューサウスウェールズ州が8.9%減と低調だった。豪州連邦銀(RBA)による金利引き上げによる住宅ローン利子の上昇や、豪州政府による初めての住宅購入者向け助成金引き下げなどが影響した。